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診療の最前線

脳梗塞の脳血管内治療について

主幹動脈(脳を養う重要な血管)の閉塞による脳梗塞の治療法として第一選択となっているのは、t-PAという、血栓を強力に溶かす薬を静脈から点滴投与するものですが、発症4.5時間以内に治療を開始しなくてはならないなどの制約があります。t-PA適応外の患者さんの命と生活を救う次の手段として、新しいデバイスによる急性期脳梗塞に対する脳血管内治療についてご紹介します。

t-PA治療とカテーテル治療

主幹動脈(脳を養う重要な血管)の閉塞による脳梗塞の治療法として第一選択となっているのは、t-PAという、血栓を強力に溶かす薬を静脈から点滴投与するものです。長所は治療法が簡潔である点ですが、この治療法には発症4.5時間以内に治療を開始しなくてはならないなどの制約があります。

そこで、t-PA適応外の患者さんの命と生活を救う次の手段として、脳血管内治療という、カテーテルを用いた治療があります。 以前より当院でもこのカテーテル治療に取り組んできましたが、より効果的に治療できる脳血管内治療のデバイス(道具)が、欧米で開発され、日本でも2年前から使用することができるようになりました。当院では、この新しいデバイス(後述の3.および4.)による急性期脳梗塞に対する脳血管内治療を、2012年度より導入し、脳卒中センターの神経内科・脳神経外科の脳血管内治療専門医がチームを組んで治療に当たっています。

カテーテル治療について

脳梗塞の血管内治療は、発症後8時間以内の患者さんが対象となります。カテーテルという細いビニールの管を足の血管から挿入して、頭の中の脳血管へ進めて、血管を詰めている血栓を溶解したり、回収したりして、閉塞した脳血管を再開通させます。 具体的な方法として、主に以下の4つがあります。

  1. カテーテルを閉塞した血管に導入し、そこから血栓溶解剤(ウロキナーゼ)を投与する方法(局所血栓溶解療法)
  2. バルーン(風船)を閉塞した血管に留置し、バルーンで血栓を破壊する方法(血栓破砕による脳血管再開通療法)
  3. 血栓をからめとって回収する方法(血栓回収療法)(※1)
  4. 血栓を吸引する方法(血栓回収療法)(※2)

血栓をからめとって回収する方法
(血栓回収療法)(※1)

MERCI(メルシー)リトリーバーという、先端がらせん状になっているやわらかいワイヤーで、脳の血管をつめている血栓をからめとって回収します。

血栓を吸引する方法
(血栓回収療法)(※2)

Penumbra(ペナンブラ)は、血栓を吸引する器具で、まるで掃除機のように血栓を吸引し、回収します。柔らかい血栓も回収することが可能です。

出典:メディコスヒラタ

これらの治療法は、t-PA治療後に効果が十分でなかった患者さんに対して、血管の再開通の目的で行う事もあります。

血管内治療専門医 脳卒中センター 神経内科 医長 池野 幸一  
 脳神経外科 医長 加治 正知 
 ※所属は2012年12月現在の情報です

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