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病院からのお知らせ

2015年度胸部X線を読み解く会を終えて

福井大学特任教授であり、胸部画像診断では世界的に著名な伊藤春海先生をお迎えして、医師、コメディカルを対象とした胸部X線を読み解く会の今年度の2回のシリーズ(2015/6/6, 10/24)が、10月24日に終わりました。院内勉強会として、2011年11月から始まった本会も、2012年度からは院外公開をスタートするとともに年2回シリーズとなり、今年度の2回で13回目の開催となります。今年度2回の会では、総聴講者数 126名(院内57名、院外69名)を数え、様々な専門分野の医師だけでなく、看護師、理学療法士、放射線技師、薬剤師、管理栄養士と多職種の参加があり、この分野の専門領域や職種に関わらない感心の高さが反映されていると思われます。また2013年度から熊大医学部学務係を通して、医学生への開催周知をしており、熊大医学部の学生さんの参加数も4名で、このうち臨床実習開始前の学年からの参加もありました。

 フィルムレスとなり、胸部X線画像がデジタル化した現在では、胸部X線像は医師だけの評価対象ではなく、多職種が共有できる医療情報の一つとなっています。胸部X線読影の知識は、もはや医師のみが修得するものではなくなっています。一方で、医師には継続的な読影力の向上が求められる時代でもあります。

 伊藤先生の講義に普遍的な姿勢は、剖検で得られた肺を用いて、"実際の解剖構造がこうであるから、X線ではこう見える。"という、常に標本像との対比に基づいたものです。またこれに、最新の画像診断技術を組み合わせて、聴講者に従来のX線テキストにはない理解をもたらします。また、昨年度から特筆すべき点は、スライドだけでなく、伊藤先生自ら開発に携われた新規開発ソフト(MCAT)を用いて、実際にX線を読影している感覚が得られる講義です。世界に例を見ない講義形態であり、実際の症例の胸部X線の全体像から、着眼点をズームアップすることで、読影すべきポイントの理解を高める効果がありました。

今回初めて参加した医学部学生さんの感想を引用します。"自分も3年後にはこの様な胸部X線写真と向き合うのだと思うと楽しみです。" 不肖の私の学生時代からは考えられないコメントで、医師となっても難しいと思われている胸部X線読影ですが、医学生の早期から、正常像の解剖学的背景と読影の基本を知ることの重要性を表していると思います。

 伊藤先生ご自身は、2011年にアジア胸部放射線学会名誉会員となられ、国内外で御多忙な身でありながら、教育のための新規ソフトの開発や新たな研究にも今尚取り組まれております。伊藤先生から直接講義を受けることのできる機会は、非常に貴重であり、全国の他施設からは羨まれています。より多くの参加者に、読影力の向上につながるX線の読影ポイントを学んでいただきたいと切に望みます。事前準備のための多くの時間と週末を、本会のために費やして頂きました伊藤春海先生に、参加者を代表しまして、この場を借りて心から御礼申し上げたいと存じます。本会が今後も継続されることで、当院だけでなく、九州地区の医療のレベルアップにつながることを確信しています。

10月24日に開催した第13回 胸部X線を読み解く会の模様

(呼吸器内科 一門和哉/人材開発室)

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