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病院からのお知らせ

胸部X線を読み解く会を終えて(2017年度)

胸部X線を読み解く会を終えて

福井大学特命教授であり、胸部画像診断では世界的に著名な伊藤春海先生をお迎えして、医師、コメディカルを対象とした胸部X線を読み解く会の今年度の2回のシリーズ(2017年6月10日, 10月21日)が終わりました。
2010年から始まった本会も通算17回を数え、今年度は、県内外から総聴講者数134名(院内53名、院外77名、医学生4名)と多数の参加がありました。

様々な専門分野の医師だけでなく、放射線技師、看護師、理学療法士、薬剤師、管理栄養士と多職種の聴講があり、この分野の専門領域や職種に関わらない関心の高さが反映されていると思われます。また医学生、医療技術放射線学科の学生さんの参加もあり、学校での授業や教科書にはない伊藤先生の講義に接し、この分野の興味を新たにしている様子でした。

フィルムレスとなり、胸部X線画像がデジタル化した現在では、胸部X線像は医師だけの評価対象ではなく、多職種が共有できる医療情報の一つとなっています。胸部X線読影の知識は、もはや医師のみが修得するものではなくなっています。一方で、医師には継続的な読影力の向上が求められる時代でもあります。来年度から開始される内科及び総合診療の新専門医制度では、3年間に渡って幅広い内科見識の取得が求められています。専門医を目指す医師にとっても、内科系各診療科に共通した胸部X線読影研修は必須の項目になると考えられます。

伊藤先生の講義に普遍的な姿勢は、剖検で得られた肺を用いて、"実際の解剖構造がこうであるから、X線ではこう見える。"という、常に標本像との対比に基づいたものです。またこれに、最新の画像診断技術を組み合わせて、聴講者に従来のX線テキストにはない理解をもたらします。また、2014年度から2面のスライドだけでなく、もう1面のスクリーン(3面スクリーン)を用いて、伊藤先生自ら開発に携われたソフト(MCAT)を使った講義は世界に例を見ないものです。実際の胸部X線を伸縮自在に表示することで、X線を読影するポイントが明確になり、着眼点の理解を高める効果をもたらします。

本会は、即興的に胸部X線読影のハウツーを学ぶ会ではありません。胸部X線所見を形成する病理学的背景を理解することで、胸部X線所見の本質の理解と着眼点を学ぶ会であると言えます。遠回りのようで、実際は、解剖構造に基づく所見の理解を促し、応用力のある読影力を身につける効果が期待できます。本研修会に何度も参加されている当院放射線科荒川昭彦部長は、近年の"スローフード"や"スローライフ"になぞって、"スローリーディング"の勧めとして、本会を評されています。

伊藤先生から直接講義を受けることのできる機会は、非常に貴重であり、 全国の他施設からは羨まれています。より多くの参加者に、読影の応用力 の向上につながるX線の読影ポイントを学んでもらいたいと切に望みます。  今年度も大変お忙しい中に、週末を割いて来熊いただきました伊藤春海先生 に、参加者を代表しまして、この場を借りて心から御礼申し上げたいと存じます。


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(呼吸器内科 一門和哉/人材開発室)

済生会熊本病院 人材開発室 担当: 電話:096-351-8000(代表)、096-351-8515(直通)

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