平成27年度 済生会熊本病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 182 228 307 595 1,348 3,151 3,493 3,185 824

定義

2015年度退院患者さんの人数を 10歳刻みの年齢階級別に集計しています。年齢は入院時の満年齢です。

特徴

当院の入院患者さんは、60歳以上の占める割合が全体の79.3%、80歳以上が30.1%と、比較的ご高齢の患者さんが多くを占めています。比較的若い世代である40歳代以下は10.5%です。 年代別の主な疾患は、40歳代以下では頻脈性不整脈、気胸、外傷などであり、60歳以上では狭心症や心筋梗塞、肺の悪性腫瘍、脳卒中(脳梗塞や脳出血)、80歳以上は脳卒中に加え、大腿部近位部骨折や心不全、誤嚥性肺炎などです。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
外科

DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx0200xx 胆のう炎の腹腔鏡下手術 101 5.8 7.8 5.9 60.9 腹腔鏡下胆嚢摘出術
060035xx0100xx 結腸がんの手術 74 12.8 17.4 20.3 70.1 大腸切除
060160x002xx0x ヘルニアの手術 68 3.4 5.1 1.5 70.4 ソケイヘルニア根治術(手術当日入院)

外科

外科の手術の3割は緊急手術であり、救命救急センターと密に連携して手術を実施しています。また、予定手術については消化器内科医の診断後、消化器内科・放射線科・外科合同カンファレンスを行い、安全で適切な治療方法を実施できるよう体制を整えています。外科全体の4割は悪性腫瘍の手術であり、当科の大きな特徴としては、肝臓がん・胆道がん・膵がん等の高難易度手術を行うhigh volume center(多数例を手術する施設)であることです。日本肝胆膵外科学会高度技能医制度認定施設として、高度技能医1名、高度技能専門医1名のもと安全に肝胆膵領域の悪性腫瘍手術を行っています。早期がんに対しては、患者さんにとって負担の少ない腹腔鏡手術を施行しており、胃がん手術の約8割、大腸がん手術の約6割を腹腔鏡手術で行っています。

消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆道疾患 332 11 10.9 12.3 74.8
060050xx97x0xx 肝臓の悪性腫瘍  経カテーテル肝動脈化学塞栓療法等 159 8.3 12.0 8.8 75.9 TACE
060100xx03xx0x 大腸ポリープ  内視鏡的粘膜剥離術 132 2.6 2.8 0.00 66.9 大腸ポリープ切除

消化器内科

消化器内科で最も多い症例は、総胆管結石、胆のう結石、胆道狭窄などの胆道疾患です。内視鏡を用いて胆道の出口を切開し、結石を除去する治療等(ERCP関連手術)を行っています。経皮的にチューブを留置し感染物質の除去を行う場合もあります。次に多いのが、肝がん、肝内胆管がん、転移性肝腫瘍など肝臓にできる悪性腫瘍です。カテーテルを用いて腫瘍へ薬剤を注入する経カテーテル肝動脈化学塞栓療法、あるいはラジオ波焼灼療法を行っています。3番目は大腸ポリープです。内視鏡でポリープのある粘膜の下に液を注入し、スネア(輪状になった電気メス)を用いてポリープを切除する内視鏡的粘膜剥離術(EMR)を行います。他に、胃がん、大腸腫瘍についても多くの症例があり、高周波ナイフでがんの周りの粘膜を切開したのち、更に粘膜下層(粘膜の下の層)を剝離して切除する内視鏡的粘膜下層剥離術を行っています。当科では全体の約5~6割が緊急入院であり、総胆管結石等の治療では約7割が緊急入院です。24時間緊急ERCPを行う体制を整備し、救急搬送患者や重症患者に対応しており、ダブルバルーンERCPによる手術も行っています。その他、胆道や膵臓疾患に対する超音波内視鏡下に行う吸引細胞診検査(EUS-FNA)、小腸病変に対するダブルバルーン小腸内視鏡、カプセル内視鏡検査にも対応しています。

整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 大腿近位骨折の手術 338 15.6 28.7 95.9 84.9 大腿骨近位部骨折・骨接合術
前方アプローチ
160760xx97xx0x 前腕骨折の手術 79 4.2 5.7 10.1 59.7 手関節周辺骨折・骨接合術
070230xx01xxxx 膝関節症の手術 69 17.7 27.2 94.2 76.8 人工膝関節置換術

整形外科

整形外科での手術は外傷関連が約7割を占めています。Common fractureである高齢者の大腿近位部骨折や橈骨遠位端骨折は勿論ですが、その他の骨折や複雑な関節内骨折、骨盤・寛骨臼骨折、また血管損傷を伴った軟部組織損傷や骨折など、様々な四肢外傷の治療にあたっています。また、関節外科も得意分野であり、変形性関節症に対する人工膝関節置換術や前方アプローチによる人工股関節置換術では良好な成績を上げています。 高齢化社会に伴い、脆弱性骨折症例だけでなく、慎重な全身管理が必要な患者さんも増えています。安全な医療の提供には、適切な手術手技だけでなく周到な周術期管理が不可欠です。多職種で協働してチーム医療を実践し、合併症の発生を低減させるべく包括的に管理するとともに、多発外傷や重度外傷患者に対しても救急部とも協力して治療にあたり、良好な結果が提供できるよう努めています。

呼吸器科内科、呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx99100x 肺癌の検査入院 205 2.4 3.3 0.5 69.5 胸部結節陰影診断
040040xx97x0xx 肺癌の手術 149 8.0 13.0 4.0 69.6 VATS肺葉切除術,VATSブラ切除・肺部分切除術,肺全摘出術
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎の治療 148 11.1 21.7 64.2 84.6 誤嚥性肺炎

呼吸器科内科、呼吸器外科

呼吸器内科と呼吸器外科の専門医が一体となって呼吸器疾患(肺がん、肺炎、間質性肺疾患、ぜんそく、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気胸および胸膜疾患、急性呼吸不全や急性呼吸促迫症候群など)の診断と治療を行っています。患者数が最も多い疾患は、肺がんです。次に多い疾患は誤嚥性肺炎であり、ほとんどが緊急入院の症例です。肺がん治療については、呼吸器内科、呼吸器外科、放射線診断科、放射線治療科の医師が密に連携して、肺がん疑いの患者さん全員のデータを協議し、手術、放射線治療、化学療法(抗がん剤治療)の中から、一人ひとりに最も適切な治療をご提案しています。肺がんは、主に気管支内視鏡検査による組織採取にて診断し、手術においては、90%以上が胸腔鏡による低侵襲な手術を実施しています。誤嚥とは、食べ物や唾液などが気管に入ってしまうことをいい、その食べ物や唾液に含まれた細菌が気管から肺に入り込むことで起こる肺炎が誤嚥性肺炎です。誤嚥性肺炎のほとんどは、緊急入院であり、高齢者が多く、全体の80%が80歳以上の患者さんです。当院では、必要に応じ言語聴覚療法士による嚥下機能訓練も併せて行っています。

腫瘍内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫の化学療法 23 6.4 17.7 0.0 74.8
060040xx99x60x 大腸癌の化学療法 13 7.4 4.5 15.4 75.1
060020xx99x00x 胃癌の化学療法 11 12.5 11.3 27.3 63.6

腫瘍内科

腫瘍内科は、がんの化学療法(抗がん剤、ホルモン薬、分子標的薬など)や緩和療法を主とした診療を行っています。がんによるさまざまな症状は、薬物療法により緩和することが可能です。また抗がん剤での化学療法による苦痛も、副作用を抑える療法(支持療法)を行うことで、大幅に軽減できます。当院の化学療法は、外来通院が中心です。化学療法全体のおよそ95%が外来通院であり、初回の化学療法や患者さんの病態に合わせて入院加療を行います。入院治療の最も多い疾患は、非ホジキンリンパ腫です。悪性のリンパ腫は血液がんのひとつで、白血球の中のリンパ球ががん化したものです。病理検査で「ホジキン細胞」等の特徴的な細胞がみられるものがホジキンリンパ腫、それ以外が非ホジキンリンパ腫に分類されます。非ホジキンリンパ腫の治療の多くは、化学療法もしくは放射線治療になります。

糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xxxxxxxx 糖尿病教育入院 30 7.6 15.4 0.0 60.4 糖尿病教育入院
100040xxxxx00x 糖尿病性ケトアシドーシスの治療 13 6.0 13 23.1 72.6
100050xxxxxxxx 代謝障害の治療 3 5.0  5.9 33.3 76.0

糖尿病内科

糖尿病内科は、糖尿病療養指導士である看護師および管理栄養士とともに、患者さんのライフスタイルに合わせた生活習慣の見直しや、血糖コントロールの改善を目標として診療を行っています。また、他科に入院中で血糖コントロールが必要な患者さんには定期回診を行い、必要に応じて血糖管理のサポートを行っています。糖尿病内科で最も多い入院の目的は糖尿病教育入院です。毎月1回程度、少人数の患者さんに対し血糖コントロール、食事、運動等について短期間で密度の濃い教育を行っています。次に多い疾患が、糖尿病の急性期症状のひとつである糖尿病性ケトアシドーシスです。これは、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の極度の不足によるものです。基本的な治療としては、十分な補液や電解質の補充、インスリンの適切な投与を行います。

泌尿器科、腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx01x0xx 前立腺がんの腹腔鏡(ダビンチ)手術 130 8.7

14.0

0.8 66.5 ロボット支援前立腺摘出術
110070xx0200xx 膀胱がんの経尿道的手術 108 3.7 7.6 3.7 71.9 経尿道的膀胱腫瘍切除術
110070xx02020x 膀胱がんの経尿道的手術(化学療法併用) 81 3.7 8.0 1.2 71.0

泌尿器科、腎臓内科

前立腺の悪性腫瘍については、がんが前立腺内にとどまっている場合、手術支援ロボット「ダビンチ」を用いた腹腔鏡手術を行います。小さな傷で、10倍に拡大された3D視野のもと、人の手よりも自由に動く器具を用いることにより、出血が少ない、痛みが軽い、術後尿失禁が少ない、入院日数が短い、などが達成できています。年々、手術数が増えています。 膀胱腫瘍の手術は、尿道から膀胱に内視鏡を挿入し、その先端に付いている電気メスで膀胱内の腫瘍を切除します。患者さんの状態に応じて、手術の直後に再発予防のために抗がん剤を膀胱内に注入(化学療法)する場合があります。手術日に入院し、3日間で退院できます。

心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx01010x 弁膜症に対する弁置換術等 72 19.3 25.7 30.6 68.5 弁置換術
050180xx97xx0x 下肢静脈瘤に対するストリッピング 49 2.0 3.5 0.0 66.3 ストリッピング術
050163xx02x1xx 非破裂性大動脈瘤に対する大動脈瘤切除術等 41 17.1 22.6 19.5 69.9 心臓外科開腹術,ステントグラフト内挿術

心臓血管外科

心臓血管外科で最も多い症例は、弁膜症に対する弁形成術・弁置換術という手術です。心臓には逆流を防ぐための4つの弁があり、それぞれの弁が血液を効率よく循環させるために非常に大切なはたらきをしています。この心臓弁が正常に機能しなくなった状態を弁膜症と言います。当科では、弁を切除し、人工弁を埋め込む手術(弁置換術)や、自己弁を温存し、弁の形を整える手術(弁形成術)を行っています。さらに、胸骨の切開を必要とせず、切開部分を最小限に留める手術(MICS手術)やカテーテルによる大動脈弁留置術も行っており、弁膜症治療においても低侵襲な手術を実施することができます。また、胸部や腹部の大動脈瘤に対する手術にも多く取り組んでいます。大動脈瘤とは、心臓から出された血液を全身に運ぶための一番太いパイプである「大動脈」が徐々にこぶ状にふくらんでしまう状態のことをいいます。当科では、瘤のできている範囲の大動脈を切除し、人工血管で置換する外科的手術やステントグラフト内挿術という低侵襲な手術を行っております。ステントグラフト内挿術はステントグラフトというバネつきの特殊な人工血管を細い管(カテーテル)に収納し、太ももの付け根などから血管に挿入し、患部で拡張することで、大動脈瘤に血液が流れないようにする手術です。従来の外科的治療のように開胸開腹の必要がないため、体への負担が少なく、入院期間も短くなります。

循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症,慢性虚血性心疾患 カテーテル治療(PCI等) 439 4.1 4.9 0.5 70.2 PCI(1泊2日)
PCI(2泊3日)
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 カテーテル治療心筋焼灼術(カテーテルアブレーション) 412 5.6 5.7 0.7 61.4 アブレーション治療1
アブレーション治療2
050050xx99100x 狭心症,慢性虚血性心疾患 カテーテル検査 238 2.8 3.1 1.7 68.0 CAG(1泊2日)
CAG(2泊3日)

循環器内科

循環器内科で最も多い症例は、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)という心臓を取り巻く血管が狭窄し、心筋に十分な血液が送れなくなる疾患です。進行することで心臓の働きが弱ることや、血管が完全に閉塞することで心筋が壊死し、突然死に至ることがあります。当科では、虚血性心疾患に対して血管内にカテーテルという細い管を挿入し、狭窄の程度を検査したり、血管の内側から治療を行います。カテーテル治療は開胸の必要がないため、体への負担も少なく、入院期間が短いというメリットがあります。近年、不整脈治療にも力を入れており、特に頻脈性不整脈に対するカテーテルを用いたアブレーション(経カテーテル心筋焼灼術)手術の件数が多くなりました。アブレーション手術とは、過剰な伝導路(心筋を動かす電気の通り道)や不整脈の焦点を焼いてしまう治療です。また、2015年度には約マイナス60度まで温度が下がるバルーンカテーテルによる冷凍焼灼を行う新しい治療を開始しました。従来のアブレーション治療よりも治療時間が短く、術中の痛みが少ないなどのメリットがあります。

神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099030x 脳梗塞(脳保護療法有り) 278 11.5 18.1 59.0 72.7 脳梗塞(連携)
脳梗塞(自宅退院)
010060x099000x 脳梗塞(脳保護療法無し) 193 10.5 15.8 53.9 75.7 脳梗塞(連携)
脳梗塞(自宅退院)
010230xx99x00x てんかん 93 8.0 7.0 29.0 69.1 てんかん

神経内科

神経内科では、虚血性脳血管障害(脳梗塞、一過性脳虚血発作)とてんかんが全体の80%以上を占めています。脳梗塞は、脳に酸素と栄養を運ぶ動脈が詰まり、脳への血液供給が途絶えてしまうことによって、意識障害や運動麻痺などが起こる病気です。治療としては、t-PA治療や脳血管内治療、その他薬物療法があります。てんかんは、脳の異常な興奮により、意識障害やけいれん発作などが起こる病気で、抗けいれん薬を用いて薬物療法を行います。当科では、チーム医療体制のもとグループ回診をほぼ毎日実施し、理学療法士、言語聴覚士、作業療法士による早期リハビリテーションを通じて、早期転退やリハビリテーション病院への早期転院を図っています。これにより、社会復帰にかかる期間の短縮や、予後改善を促進することができます。

脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭部外傷 138 9.6 10.0 43.5 77.8
010040x099x00x 高血圧性脳出血の保存的治療 126 10.6 19.3 73.8 68.0 脳出血保存的(重症)
脳出血保存的(軽症)
010010xx9903xx 脳腫瘍のガンマナイフ治療 113 3.8 10.3 7.1 66.4 ガンマナイフ治療(2泊3日)

脳神経外科

脳神経外科では、脳血管障害、脳腫瘍、頭部外傷といったさまざまな脳神経疾患を診療しています。その多くが、一刻を争う緊急の対応や高度な診断・治療技術を要求されるものです。最も多いDPCコードには、外傷性のくも膜下出血や脳挫傷、慢性硬膜下血腫などが含まれます。慢性硬膜下血腫は、頭部外傷を負って1~2ヶ月後に、歩行障害や認知症等の症状が起こる病気で、多くが緊急での穿孔洗浄術を必要とします。入院期間は約10日間で、5割近くの患者さんが自宅へ退院されます。次に、高血圧性脳出血に対する保存的治療です。高血圧性脳出血は、突然の意識障害や麻痺などによって発症し、出血量が多ければ死に至ることもあります。当院では、厳重な血圧管理と早期リハビリテーションを行うことで、全国平均在院日数よりも約6日短い在院日数を実現しています。3番目の脳腫瘍に対するガンマナイフ治療では、脳の中の病巣を、外科手術で開頭することなく放射線(ガンマ線)を使って取り除くことができます。2016年1月には、最新機器を導入し、従来2~6時間を要した治療時間が30分~1時間に短縮されました。このように低侵襲なガンマナイフは、高齢の方や脳の深部に病巣があり手術が困難な方でも治療を行うことが可能です。

救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
180010x0xxx0xx 敗血症 49 16.3 19.0 61.2 81.5
080011xx99xxxx 蜂巣炎 36 11.4 12.0 38.9 74.4
100393xx99xxxx 電解質異常 34 10.9 10.3 58.8 74.9

救急科

当院は、救急搬送後に入院となる比較的重症度が高い患者さんが多く、年間4,335人(2015年度退院患者)が入院されています。多臓器にまたがる重症患者さんや、どの診療科にも属さない患者さんへ対応すべく、救急科と総合診療科を統合し、さまざまな救急疾患に対応できる診療体制を整えています。当科で多い症例は外傷や感染症であり、DPCコード別に見ると敗血症や蜂巣炎、電解質異常が上位となります。DPCコードは処置や合併症で細分化されるため、様々な疾患を抱える当科では、統一されたDPCコードが出にくい傾向となっております。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 192 15 18 38 19 - 1:UICC TNM分類 第7版
大腸癌 77 57 53 69 27 - 1:UICC TNM分類 第7版
乳癌 - - - - - - 1:UICC TNM分類 第7版
肺癌 109 69 88 197 28 83 1:UICC TNM分類 第7版
肝癌 14 34 22 10 37 124 1:UICC TNM分類 第7版
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
5大がんと呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者さんの数を、初発の UICC 病期分類別、および再発に分けて集計しています。 UICC 病期分類とは、UICC 病期分類国際対がん連合によって定められた、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の 3つのカテゴリによって各がんをⅠ期(早期)からⅣ期(末期)の 4病期(ステージ)に分類するものです。2015年度に退院した患者さんを集計し、集計対象期間中に複数回入院された患者さんはそれぞれ集計をしております。「初発」とは、当院において当該腫瘍の診断、あるいは初回治療を実施した場合を指します。「再発」とは、当院・他施設を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者を診療した場合や、がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。 
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 15 7.2 52.3
重症度 1 38 8.5 75.9
重症度 2 51 11.1 81.2
重症度 3 38 11.4 82.5
重症度 4 - - -
重症度 5 - - -
不明 - - -

●定義

市中肺炎の定義として、 DPCデータの入院契機病名および最も医療資源を投入した傷病名が肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(DPCコード6桁が040080に相当)で、さらにその中でもICD10コードがJ13~J18(肺炎レンサ球菌による肺炎、インフルエンザ球菌による肺炎、その他肺炎)で始まるものとしています。

【ICD10コードとは】

International Classification of Diseases and Related Health Problems(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)の略称で、世界保健機関(WHO)が世界保健機関憲章に基づき作成した、傷病に関する分類です。世界の異なる国における傷病の状況を比較できることを目的とした標準的分類で、現在は1990年のWHO総会で改定された、第10回修正版(ICD-10)が採択されています。

●特徴

市中肺炎とは、 普段の社会生活の中でかかる肺炎のことであり、成人市中肺炎診療ガイドライン (日本呼吸器学会)による重症度分類を用いて集計しています。この指標では細菌による肺炎を 集計しており、インフルエンザウイルスなどのウイルスによる肺炎や食べ物の誤嚥による肺炎、 気管支炎などは集計対象外です。患者数は中等症が最も多く、重症度が上がるごとに長い治療期間を要します。また、軽症の患者さんの平均年齢が50歳ほどであるのに比べ、中等症~超重症になるほど高齢の患者さんが多くなっています。治療は、急性呼吸不全の管理、薬剤投与が中心です。最新の機器(人工呼吸器、NPPV、ネイザル・ハイフロー等)を積極的に活用し、様々な病態に応じた呼吸管理を行っています。

脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 87 6.6 70.7 6.9
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 686 13.6 76.3 65.0
その他 25 12.6 67.1 48.0
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 10 17.9 73.9 20.0
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
●定義
入院中に医療資源を最も投入した傷病名のICD10コードの上3桁で集計しています。
【ICD10コードとは】

International Classification of Diseases and Related Health Problems(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)の略称で、世界保健機関(WHO)が世界保健機関憲章に基づき作成した、傷病に関する分類です。世界の異なる国における傷病の状況を比較できることを目的とした標準的分類で、現在は1990年のWHO総会で改定された、第10回修正版(ICD-10)が採択されています。

●特徴
発症3日目以内の急性期脳梗塞の患者さんが全体の約95%を占めています。当院ではそういった緊急性のある疾患に迅速に対応できるよう、24時間365日患者さんを受け入れ、常時CT・MRI・超音波検査などができる万全の体制を敷いています。また、発症後3時間から6時間の超急性期脳梗塞には、t-PAという血栓を強力に溶かす薬を点滴投与する治療を優先して実施し、適応する場合には脳血管内治療(局所血栓溶解療法や血栓回収療法)を行います。t-PA適応外の患者さんやt-PA治療後に効果が十分でなかった患者さんのため、脳血管内治療専門医を中心とし、さらにこの脳血管内治療を推進していきます。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 145 1.0 3.9 5.5 59.8 腹腔鏡下胆嚢摘出術
K6335 鼠径ヘルニア手術 83 0.3 2.5 1.2 71.4 ソケイヘルニア根治術(手術当日入院)
K719-3 腹腔鏡下の結腸悪性腫瘍切除術 54 1.4 9.7 5.6 67.0 大腸切除

2015年度の外科での手術件数は1,099件で、そのうち悪性腫瘍の手術が約4割を占めています。当科の大きな特徴は、肝臓がん・胆道がん・膵がん等の高難易度手術を行うhigh volume center(多数例を手術する施設)であることです。日本肝胆膵外科学会高度技能医制度認定施設として、高度技能医1名、高度技能専門医1名のもとで安全に肝胆膵領域の悪性腫瘍手術を行っています。2015年度には同領域の悪性腫瘍手術を96件施行し、そのうち日本肝胆膵外科学会が定める同領域の高難度に分類される手術を70件施行しました。一方、症例を選別し腹腔鏡手術を14件施行しました。また、同年度の胃がん手術は117件、大腸がん手術は159件行っています。これらの早期がんに対しては、患者さんにとって負担の少ない腹腔鏡手術を施行しています。胃がん手術の約8割、大腸がん手術の約6割は腹腔鏡手術で行っています。

消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 404 1.5 10.9 17.6 75.2
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 135 0.7 2.1 0.7 68.8 大腸ポリープ切除
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 127 1.1 4.3 2.4 68.7 胃ESD

消化器内科で最も多い手術は、総胆管結石など胆道疾患に対する内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)による手術です。胆汁の流れを良くするため、内視鏡を用いて胆道にチューブを留置します。ERCPにて、胆道の出口を切開し、結石を除去する治療も行います。結石除去に有用な大口径バルーン法(EPLBD)や、胃の術後再建のため通常のERCPで手術が行えない場合にはダブルバルーンERCPによる手術も行っています。同様に、ERCPにて膵臓の手術も行います。当院では、24時間緊急ERCPを行う体制を整備し、胆膵疾患の救急搬送患者や重症患者に対応しています。2番目は、大腸ポリープに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(EMR)です。内視鏡でポリープのある粘膜の下に液を注入し、スネア(輪状になった電気メス)を用いてポリープを切除します。3番目は、胃がんに対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)です。高周波ナイフでがんの周りの粘膜を切開したのち、更に粘膜下層(粘膜の下の層)を剝離して切除する治療法です。大腸腫瘍に対しても同様の手技を行います。

整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 大腿近位骨折の手術(大腿の骨接合術) 243 2.7 11.6 95.5 85.8 大腿骨近位部骨折・骨接合術
K0811 前腕骨折の手術 (前腕の骨接合術) 104 3.7 12 96.2 82.3 手関節周辺骨折・骨接合術
K0462 大腿近位骨折の手術(人工骨頭挿入術) 100 0.8 4.7 22.0 64 人工骨頭置換術
前方アプローチ

2015年度の当科での手術件数は1,542件で、外傷に関連した手術が約7割を占めていました。内訳は大腿骨骨折骨接合術243件 人工骨頭置換術104件、前腕骨骨接合術100件、上腕骨骨接合術50件、下腿骨骨接合術46件などが上位を占め、外傷以外にも人工関節置換術は股関節と膝関節を合わせると137件であり、ともに増加傾向にありました。股関節前方アプローチによる人工股関節・骨頭置換術では、合併症も少なく、高い評価を得ています。人口統計からも、大腿骨近位部骨折に対する骨接合術や人工骨頭置換術は今後さらに増加することが予測されます。多くの患者さんを安全に治療していくうえで、手術技術の向上を図ることは勿論、合併症を予防すべくできるだけ早期に手術し早期離床を図ること、多職種で情報を共有しチーム医療を実践することが不可欠です。クリニカルパスを有効に活用し、合目的的な医療が提供できるよう今後も務めていきます。また、低侵襲経皮的プレート固定、血管損傷を伴った四肢外傷に対する組織再建や、複雑な関節内骨折、骨盤・寛骨臼骨折など難易度の高い骨折についても綿密な治療計画に基づいて治療を行い、良好な成績を得ています

呼吸器内科 呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える) 102 1.2 6.3 2.0 68.2 胸腔鏡下肺葉切除術
鏡視下ブラ切除術
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 41 2.3 2.8 0.0 34.9 胸腔鏡下肺葉切除術
鏡視下ブラ切除術
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 32 1.1 3.2 3.1 71.1 胸腔鏡下肺葉切除術
鏡視下ブラ切除術

Ⅰ期肺がんの手術においては、最も低侵襲な方法とされる「完全胸腔鏡下肺切除術」を実施しています。当院の胸腔鏡は、ハイビジョン3Dシステムを使用しています。胸腔鏡による手術は、肺がん患者さんの90以上に対し実施しており、2人に1人が70歳以上で、5人に1人は80歳以上です。高齢の患者さんでも、安心して手術を受けられます。ほとんどの方が手術後5日目に自宅退院されています。その他、肺がん以外では、救急疾患のひとつである気胸(肺の一部が破れ、漏れた空気で肺が圧迫される病気)に対する、胸腔鏡による手術を行っています。

腫瘍内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 11 4.5 12.2 9.1 60.9 CVポート植え込み術

化学療法を行うにあたり、CVポートを使用して薬剤を注入することがあります。CVポートとは、中心静脈から抗がん剤を投与するために用いる機器です。皮下埋め込み型ポートと言われるもので、皮膚の下に埋め込んで使用します。CVポートは、ペットボトルのキャップ程度の大きさの本体と薬剤を注入するチューブ(カテーテル)より構成されています。なお、患者さんの病態に応じて、入院せず外来(日帰り)で手技を行う場合もあります。

泌尿器科 腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用) 191 0.3 2.4 2.6 71.5 経尿道的膀胱腫瘍切除術
K843 前立腺悪性腫瘍手術 132 0.5 7.3 0.8 66.3 ロボット支援前立腺摘出術
K773-2 腹腔鏡下腎(尿管)悪性腫瘍手術 74 0.8 10.4 12.2 67.1 鏡視下腎尿管全摘術

・膀胱がんの経尿道的手術
尿道から膀胱に内視鏡を挿入し、先端の電気メスで腫瘍を切除します。手術中膀胱内に洗浄液を注入しますが、電解質溶液(生理食塩水)を用いるため、合併症が少なくなります。

・前立腺がんの腹腔鏡(ダビンチ)手術
手術支援ロボット「ダビンチ」を用いた腹腔鏡手術です。小さな傷で、10倍に拡大された3D視野のもと、人の手よりも自由に動く器具を用いることにより、出血・痛みが少ない、がんの取り残し/術後尿失禁が少ない、入院が短い、などを達成しています。

・腎がん/腎盂尿管がんの腹腔鏡手術
 腎がんでは、その大きさにより腹腔鏡下に腎臓全体を摘出する場合とがんのみを切除する場合(部分切除)があります。2016年から、部分切除にもダビンチを用いています。腎盂尿管がんでは、腹腔鏡下に腎臓、腎盂、尿管全体を摘出します。

心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5551 弁置換術(1弁) 52 3.1 18.1 40.4 73.5 弁置換術
K5606 大動脈瘤切除術(腹部大動脈(分枝血管の再建)) 46 1.4 14.3 17.4 69.7 心臓外科開腹術
K5612 ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 42 1.7 8.6 14.3 79.3 ステントグラフト内挿術

心臓血管外科で最も多い症例は、弁膜症に対する弁形成術・弁置換術という手術です。心臓には逆流を防ぐための4つの弁があり、それぞれの弁が血液を効率よく循環させるために非常に大切なはたらきをしています。この心臓弁が正常に機能しなくなった状態を弁膜症と言います。当科では、弁を切除し、人工弁を埋め込む手術(弁置換術)や、自己弁を温存し、弁の形を整える手術(弁形成術)を行っています。さらに、胸骨の切開を必要とせず、切開部分を最小限に留める手術(MICS手術)やカテーテルによる大動脈弁留置術も行っており、弁膜症治療においても低侵襲な手術を実施することができます。また、胸部や腹部の大動脈瘤に対する手術にも多く取り組んでいます。大動脈瘤とは、心臓から出された血液を全身に運ぶための一番太いパイプである「大動脈」が徐々にこぶ状にふくらんでしまう状態のことをいいます。当科では、瘤のできている範囲の大動脈を切除し、人工血管で置換する外科的手術やステントグラフト内挿術という低侵襲な手術を行っております。ステントグラフト内挿術はステントグラフトというバネつきの特殊な人工血管を細い管(カテーテル)に収納し、太ももの付け根などから血管に挿入し、患部で拡張することで、大動脈瘤に血液が流れないようにする手術です。従来の外科的治療のように開胸開腹の必要がないため、体への負担が少なく、入院期間も短くなります。

循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 389 1.7 2.5 1.8 69.9 PCI(1泊2日)
PCI(2泊3日)
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺、心外膜アプローチ) 324 1.9 3 0.6 62.8 アブレーション治療1
アブレーション治療2
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 126 4.3 6.9 11.1 79.2 ペースメーカー植え込み術

循環器内科で最も多い手術は、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)に対する経皮的冠動脈ステント留置術を含む、PCIです。虚血性心疾患に対する血管内治療とは、血管内にカテーテルという細い管を挿入し、血管の内側から狭窄部位を削ったり、拡張したりする手術を指します。予定入院であれば、1泊2日や2泊3日で退院することが可能です。 近年、不整脈治療にも力を入れており、特に頻脈性不整脈に対するカテーテルを用いたアブレーション(経カテーテル心筋焼灼術)手術の件数が多くなりました。アブレーション手術とは、過剰な伝導路(心筋を動かす電気の通り道)や不整脈の焦点を焼いてしまう治療です。また、2015年度には約マイナス60度まで温度が下がるバルーンカテーテルによる冷凍焼灼を行う新しい治療を開始しました。従来のアブレーション治療よりも治療時間が短く、術中の痛みが少ないなどのメリットがあります。

脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 155 0.7 8.9 47.1 79.7 慢性硬膜下血腫/穿頭血腫除去術
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 121 1.2 14.6 34.7 63.7 破裂脳動脈瘤
未破裂脳動脈瘤
K1742 水頭症手術(シャント手術) 24 7.5 13.1 75.0 71.2

脳神経外科で最も多い手術は、「慢性硬膜下血腫」に対する穿孔洗浄術です。慢性硬膜下血腫は、頭部外傷を負って1~2ヶ月後に、歩行障害や認知症等の症状が起こる病気で、多くが緊急での手術を必要とします。穿孔洗浄術では、小さな穿頭で硬膜下に溜まった血腫を吸引し、洗浄除去します。術後は早期に症状が改善し、5割近くの患者さんが自宅へ退院されます。また、脳血管疾患の中でも重篤である「くも膜下出血」の治療や、そのくも膜下出血を未然に防ぐ予防的治療として、脳動脈瘤クリッピング術を行っています。くも膜下出血は、頭蓋骨と脳の間にある「くも膜」の下に血液が流れ込む病気で、発症すると約3分の1が死に至るといわれています。そのため当院では、脳動脈の一部が膨らんで瘤状になった状態の「未破裂脳動脈瘤」に対する予防的治療として、クリッピング術を積極的に行っています。クリッピング術は、複雑な形態の脳動脈瘤にも対応が可能であり、瘤が破裂する原因となる血液が入らないよう、根っこの部分をチタン製のクリップで挟み込む手術です。髪を剃る必要もないため、社会復帰が早いのも大きな特徴です。水頭症手術は、脳の中に脳脊髄液がたまってくる水頭症という病気に対し、たまった脳脊髄液を体内の他の場所へ流す手術です。過剰に溜まった脳脊髄液を他の場所へ流すことにより、障害されていた脳の機能を戻すことができます。

救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K386 気管切開術 10 9.3 26.5 80.0 77.2

当院は、救急搬送後に入院となる比較的重症度が高い患者さんが多く、年間4,335人(2015年度退院患者)が入院されています。多臓器にまたがる重症患者さんや、どの診療科にも属さない患者さんへ対応すべく、救急科と総合診療科を統合し、さまざまな救急疾患に対応できる診療体制を整えています。気管切開術とは呼吸が行えるように気管にチューブを外科的に挿入する処置です。気道が塞がれる緊急事態が発生した際に行われます。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 請求率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 21 0.16
180010 敗血症 同一 75 0.56
異なる 37 0.28
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 129 0.97
異なる 24 0.18

当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払い施行しています。起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者さんに説明した上で、手術や処置の施行に同意をいただくよう努めています。

更新履歴
2017/01/13
患者用パスを追加掲載しました。
2016/12/05
患者用パスの一部を掲載しました。
2016/09/12
機能評価係数2の保険診療指数における「病院情報」を公開しました。