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がん診療

手術

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手術

当院では様々な臓器のがん治療に積極的に取り組み、多数の実績があります。なかでも、患者さんの身体への負担がより少ない、「低侵襲治療」には、特に積極的に取り組んでいます。

また、手術の困難な進行がんに対しても、患者さんの希望や状態を慎重に判断した上で、複数の臓器や血管の合併切除・再建を行う拡大手術や、放射線治療・抗がん剤治療と組み合わせた手術で、切除困難ながんも積極的に手術しています。

済生会熊本病院 手術の様子

低侵襲治療について

針を刺したり、手術で傷をつけたりして、身体に負担をかける可能性がある行為を「侵襲」と言います。診断や治療目的で放射線をあてたり、薬を服用して内臓に負担をかけても身体への侵襲があります。あらゆる医療行為が身体に侵襲を与えます。この侵襲をなるべく少なくする治療が「低侵襲治療」です。手術や検査に伴う痛み・発熱・出血などの侵襲をできる限り抑えます。

身体への負担を減らすことで副作用や合併症が軽減され、患者さんの回復を早めることができます。以前の手術では、身体に大きな切開をして手術をしていましたが、現在では、腹腔鏡や胸腔鏡といった内視鏡を用いた低侵襲な手術が一般的です。当院では、低侵襲手術を積極的に導入しており、胃がんでは術後8日目、肺がんでは術後5日目に退院可能になります。

鏡視下手術とは?

腹腔鏡や胸腔鏡といった直径が5mmから1cm程度の内視鏡を使う手術です。お腹や胸に1cm前後の穴を数ヶ所開けて内視鏡を入れ、ハイビジョン・モニターに拡大された鮮明な画像が映し出されますので、これを見ながら、癌病巣と周りのリンパ節を取り除く、いわゆる癌根治術を行います。

鏡視下手術のメリット

大きく切開するのに比べて、傷口が非常に小さく、筋肉を切開したり肋骨を切断したりせずに済むというメリットがあります。傷が小さい分、痛みも少なく、手術後の回復も早くなりますので、術後早期に食事を開始したり、歩いたりでき、早期の退院、社会・家庭復帰が可能になります。

また、ハイビジョン・モニターで拡大された鮮明な画像の下で操作をしますので、肉眼で見るよりも精細な操作が出来ます。

前立腺がんにおける開腹と腹腔鏡の傷口の違い

手術支援ロボット「da Vinci(ダヴィンチ)」

2013年1月に手術支援ロボット「da Vinci(ダヴィンチ)」を熊本県で初めて導入しました。

詳細はこちらから

da Vinci(ダヴィンチ)

主な治療対象

鏡視下手術を行っている主ながんは以下の通りです。早期がんに対しては、ほぼ全ての症例で鏡視下手術を実施しています(ただし、患者さんの状態によりその限りではありません)。

拡大手術について

癌が周辺の内臓に浸潤していると、手術で切除するのが大変難しくなります。例えば、肺癌が心臓周辺の大血管に浸潤していれば、一旦心臓を止め、人工心肺につないで浸潤した血管とともに癌病巣を切除し、人工血管に置換しないと癌病巣の切除はできませんので、こうした手技に慣れた呼吸器外科医、心臓血管外科医、麻酔医が揃っている病院でしか切除術ができません。当院では、他病院では切除が困難と判断される癌に対しても、こうした拡大手術により積極的に癌切除術を、肺がん、縦隔腫瘍、消化器がんに対して行っています。

健診の重要性

早期がんであれば、体に負担の少ない手術が可能です。
当院で胃がん・大腸がんの手術をされた患者さんのうち、予防医療センターでがんを発見された方が1割以上を占めます。定期的な健診をおすすめします。

「予防医療センター」はこちらから