未破裂脳動脈瘤について

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未破裂脳動脈瘤とは

瘤(脳動脈瘤)ができた脳血管の図

瘤が破裂した脳血管の図

動脈瘤とは、心臓から新鮮な血液を身体全体に送る動脈が部分的に、円筒状や袋状にふくらんだ状態をいいます。これが脳の動脈にできたものが脳動脈瘤です。脳動脈瘤は脳の底の部分の大きな血管、特に脳血管が分かれる分岐点にできるのがほとんどです。脳の動脈瘤で破裂していないものを未破裂脳動脈瘤といいます。

ここ10年ほどの検査法の進歩により、MRIなどの血管撮影で、脳血管の様子が簡単かつはっきりわかるようになりました。頭痛、めまいなどでこれらの検査が行われたり、予防医学の観点から脳ドックを受けられる患者さんも増え、未破裂脳動脈瘤が発見される数は増加しています。

脳動脈瘤が破裂すると、くも膜下出血という重症の脳出血を引き起こします。くも膜下出血は重度の脳障害を遺したり、死に至る可能性が高い病気です。

未破裂脳動脈瘤の治療について

一般的には約5mm前後以上の大きさの脳動脈瘤については、治療を前向きに検討することを推奨されています。未破裂脳動脈瘤に対しては、「血管内治療(コイル塞栓術)」と「開頭手術によるクリッピング術」の2つの方法があります。
多くは低侵襲である血管内治療(コイル塞栓術)で治療することができます。

未破裂脳動脈瘤の治療割合(2022年)

当院に受診された患者さんの治療割合は以下の通りです。

未破裂脳動脈瘤の治療割合(2022年)の円グラフ