よくあるご質問
FAQ
脳動脈瘤について
- なぜ脳の動脈にこぶができて、それが破れるのですか?
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脳動脈瘤ができる原因は、年齢に加え、本人がもつ体質によるもの(遺伝的素因)と生活習慣(タバコ、油分摂取等)が複雑に絡み合っています。種々の原因で動脈の壁が弱くなり膨らんできます。破裂は高血圧、タバコ、過度の飲酒等により動脈瘤の壁に炎症が起こり、壁に穴があくといわれています。
- 脳ドックで脳動脈瘤があると言われたのですが、かならず破裂しますか?また、破裂を防ぐ方法がありますか?
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未破裂脳動脈瘤はそう簡単には破裂しません。しかし、その部位・大きさ・形などによって、破裂しやすい動脈瘤もあります。まずは、脳神経外科専門医に相談しましょう。破裂を防ぐには、手術を受ける方法がありますが、受けない場合は、高血圧や喫煙などの破裂の危険因子を除くことが必要です。
検査について
- くも膜下出血が心配です。未破裂の脳動脈瘤があるか検査したいのですが?
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人間ドックの脳ドックを受診することで未破裂脳動脈瘤の有無が判明します。気になられる方は、脳ドックの受診をお勧めします。
当院予防医療センターでも受診可能です。詳細は予防医療センターのホームページをご覧ください。
- MRIの撮影は可能でしょうか?
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「血管内治療(コイル塞栓術)」で用いているコイルは白金(プラチナ)であり、「クリッピング術」については当院で1990年代以降で用いているクリップはチタン合金製であり、どちらもMRIの撮影をしても大丈夫です。ただし、それ以前にクリッピングを受けられている場合は、チタン合金製でないクリップを用いた場合もあります。
MRIは磁気のあるもの(鉄やニッケル)に反応します。
治療について
- 「未破裂脳動脈瘤」に対する開頭クリッピング手術の成功率や合併症の確率について知りたいのですが?
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98%の確率でクリッピングが完遂されています。合併症については、自分一人では生活が困難となるような(麻痺や意識障害などで)重症の合併症は2〜3%、軽微の合併症は7%程度の確率です。
手術・入院について
- 手術の際、髪の毛は剃ってしまうのでしょうか。また創あとは残りますか?
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「血管内治療(コイル塞栓術)」は頭を切開する必要がないため、髪の毛を含め、外見上の創はほどんど残りません。「クリッピング手術」の場合は、当院では完全無剃毛の手術を実施しています。毛髪がある部位を切開しますので、創は目立ちません。
- 入院期間はどれ位ですか?
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「血管内治療(コイル塞栓術)」の入院期間は、5日間~7日間です。「クリッピング術」の入院期間は、7日間〜10日間です。
- 治療費はどれくらいかかりますか?
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例)血管内治療(コイル塞栓術)(1カ所)6日間入院の場合(健康保険を利用。入院期間が月をまたがない場合。)
年齢 高額療養費制度を利用しない場合 高額療養費制度を利用する場合 70歳
未満約55万円(3割負担) 所得区分 高額療養費制度を
利用した場合年収約1,160万円〜
の方約26万円 年収約770〜
約1,160万円の方約18万円 年収約370〜
約770万円の方約10万円 〜年収約370万円
の方57,600円 住民税非課税の方 35,400円 70歳
以上約19万円(1割負担) 57,600円(所得により異なる場合があります) 例)クリッピング術(1カ所)10日間入院の場合(健康保険を利用。入院期間が月をまたがない場合。)
年齢 高額療養費制度を利用しない場合 高額療養費制度を利用する場合 70歳
未満約65万円(3割負担) 所得区分 高額療養費制度を
利用した場合年収約1,160万円〜
の方約26万円 年収約770〜
約1,160万円の方約18万円 年収約370〜
約770万円の方約10万円 〜年収約370万円
の方57,600円 住民税非課税の方 35,400円 70歳
以上約22万円(1割負担) 57,600円(所得により異なる場合があります) 高額療養費制度についてはこちら(食事代、個室代は別途必要になります)
術後の生活について
- 疼痛(痛み)についての対策を教えて下さい
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「血管内治療(コイル塞栓術)」では、手首の血管や足の付け根の太い動脈(大腿動脈)に針を刺して、カテーテルを脳患部まで誘導します。開頭することなく治療を行えるので、脳やくも膜を傷つけることなく治療を行え、通常は全身麻酔下で治療が行われますので痛みはほとんどなく、術後の痛みも少ないと言えます。
「クリッピング術」では、痛みに対して、細心の注意をはらい、痛みが発生する以前から術後すぐに痛み止めを処方し、可能な限り疼痛(痛み)コントロールを行っております。
- 手術した未破裂脳動脈瘤が破裂する可能性はありますか?
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きちんとクリッピングもしくはコイルで塞がれた動脈瘤が破裂する可能性は低いと考えられます。ただし、再発がないとは言えないため、経過観察が必要な場合があります。