一年中店頭に並ぶあさり。実はあさりが最もおいしくなるのは、海水の温度が上がり、身がぷっくり膨らむ春だといわれています。あさりはカルシウムやカリウム、亜鉛、鉄などのミネラルを多く含み、特にビタミンB12は貝類でナンバーワンの含有量です。またあさりには、うまみ成分のタウリンやコハク酸も豊富に含まれています。

あさりの高い栄養価は、私たちの健康や美容もサポートしてくれます。血中コレステロール・中性脂肪の減少、貧血予防、美肌、免疫力アップ、肝臓の解毒機能強化などさまざまな効果が期待でき、さらに低脂質でタンパク質を多く含むのでダイエットにもぴったりです。

あさりは、加熱したときの汁にうまみ成分や栄養素が多く含まれるため、煮汁ごと食べられる調理がおすすめです。例えば炊き込みご飯なら、調味料を控えめにしてあさりのだし汁と生姜をきかせれば、薄味でも滋味深い減塩メニューになります。また電子レンジでも作れるあさりの酒蒸しは、具材にきのこ類を加えましょう。食べ応えが出てお腹いっぱいになる上、きのこのうまみ成分であるグアニル酸との相乗効果でうまみが飛躍的に強くなり、満足感がアップします。

メイン料理から汁物、おつまみまで幅広く活躍してくれるあさり。ぜひ、旬の時期にいただいて、春ならではのおいしさやうまみを味わってみてはいかがでしょうか。

栄養部監修