チーム医療の未来!医師の働き方改革と共に進むタスクシフト
チーム医療について
チーム医療は、患者さんの健康管理や治療において、さまざまな専門家が協力し合うアプローチです。医師、看護師、薬剤師、リハビリスタッフなど、様々な職種の専門家がチームを組んで患者さんのケアにあたります。それぞれの専門家が自分の知識やスキルを活かして、患者さんの健康状態を総合的に評価し、適切な治療やケア計画を立案します。
チーム医療のメリット
チーム医療では、複数の専門家が協力して患者さんのケアを行うため、以下のようなメリットがあります。
- 総合的なケア
各専門家がそれぞれの専門知識を持ち寄り、患者さんの健康状態を多角的に評価します。これにより、より包括的で効果的な治療やケアが提供されます。 - 迅速な対応
チーム内でのコミュニケーションや情報共有が行われるため、患者さんの状態に変化があった場合でも迅速に対応することができます。 - 専門家の役割分担
チームメンバーそれぞれが自分の専門分野で高いスキルを持っています。医師は専門的な業務に集中することができる一方で、他の専門家に特定のタスクを任せることで、より効率的に業務を進めることができます。
医師のタスクシフトとは?
医師のタスクシフトとは、医師が担っている業務の中で、他の医療従事者が資格を持っている業務を任せることを指します。
これにより、医師の負担を軽減し、より効率的な医療提供を実現することを目指しています。
当院で実施されている具体的なタスクシフトの例
※法令遵守のもと、医師業務を多職種へ委譲し、迅速な対応に努めています
- 検査説明
- 検査の詳細や必要性を説明し、患者さんの了解を得る役割を他の医療従事者に委託することがあります。
- 病状や治療の説明
- 患者さんに病状や治療プランについて説明する役割を、専門的なコミュニケーションスキルを持つ看護師や薬剤師に委託することがあります。
- 病棟・外来での採血
- 血液検査のための採血を看護師が行うことで、医師の時間を他の業務に充てることができます。
- 薬剤の説明・処方支援
- 薬剤師が患者さんに薬の説明や処方箋の確認を行い、医師の負担を軽減します。
- 診療前の問診・情報収集
- リハビリスタッフや看護師が患者さんの病歴や症状に関する情報を収集し、診療の準備を行います。
- 救急外来での対応
- 院内の救急救命士は2021年10月の法改正に伴い、看護師の代わりに、救急外来での搬送患者の受け入れ対応・状態確認を行い、また医師の処置の補助も行います。
専門・認定看護師
看護師の中でより専門性を高めた認定看護師や特定行為研修を終了した看護師は、大きな役割を担っています。
これらの例は、医師の専門的な役割を活かしながら、チーム内の他の専門家にタスクを委託することで、より効率的な医療提供が行われます。これにより、医師はより専門的な診療や医療判断に集中することができます。
医師のタスクシフトは、医師の働き方改革の一環として推進されています。医師がより効果的に活躍し、患者さんにより良い医療ケアを提供するためには、チーム医療の理解と協力が重要です。患者さんにとっても、より包括的かつ効率的な医療サービスを受けることができます。