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済生会熊本タイムズ

地域に最先端の医療をいち早く提供する当院の取組みや様々な情報をご紹介します。

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不整脈治療 日本一をめざして

カテーテル・アブレーション治療の最前線

不整脈治療 日本一をめざして

不整脈(心房細動)の治療法として注目される「カテーテル・アブレーション」。当院では昨年の治療数だけで585例、治療開始から通算4,000例を突破しました。

昨春、日本不整脈治療の第一人者である奥村謙医師を最高技術顧問に迎え、より多くの患者さんを治療する環境が整いました。

不整脈の根本治療となるカテーテル・アブレーション

不整脈のなかでも「心房細動」は近年急増し、脳梗塞や心不全の要因となりうる非常に怖い病気です。従来の投薬治療に加え、新たな治療法として開発されたのが「カテーテル・アブレーション」です。

アブレーションとは「除去・切除」の意味で、心房細動を引き起こす電気信号の異常部分を、カテーテルで焼灼(しょうしゃく)または冷凍し治療します。基本的には根治が可能で、服薬や通院も不要となる治療法です。

当院では1994年から本治療を開始。2000年には電極カテーテル先端の位置を投影できる治療装置を日本で初めて導入。コンピューター画面で確認しながら治療が可能となり、手術時間の大幅な短縮と治療成績の向上が実現しました。

そして2017年度は、年間736例の治療を行いました。

国内初のカテーテル・アブレーションを成功させた奥村謙 医師が当院へ

35年前に国内初のカテーテル・アブレーションを成功させたのが、奥村医師です。その後不整脈治療の先進国だったアメリカへ留学、そして熊本大学医学部、弘前大学医学部(青森)で臨床・研究を続けられてきた、日本のカテーテル・アブレーション治療のパイオニアでありトップランナーです。

2016年4月に「故郷・熊本の不整脈治療のレベルアップを図りたい」という想いで当院に着任。

「奥村先生は自身の技術を惜しげもなく指導されます。若手医師の士気が見違えて変わりました。その上、手術後に外来まで対応されている。最近では県内だけでなく、九州一円から患者さんが増えました」(古山医師)

「若手医師の育成が最大の使命」

「どの医師が治療をしても、患者さんに安心してもらえるようにしたい。そのために重要なのは、次世代を担う若手医師の育成です。そしてその技術を日本全国に拡散させたいと考えています。 カテーテル・アブレーション治療では、サポートするスタッフが非常に重要な役割を担います。当院は、看護師や臨床工学士などが、質・人員ともに非常に充実していると自負しています。不整脈の多くは、心電図で発見されますので、まずは健診を受けてほしいと思います。全国には潜在患者も含めると200万人あるいはそれ以上患者がいると言われています。ここ熊本にも、治せるはずの数多くの患者さんが気づかれないまま生活しているかもしれません。医師を育てながら、そうした患者さんを救っていきたいのです」(奥村医師)

 

循環器内科(心臓血管センター)
奥村 謙
古山 准二郎

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