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膵臓がん(すい臓がん)の外科手術

膵臓がんは、がんの発生部位別死亡数において、男性で第5位、女性では第4位となっており、男女ともに増加傾向が続いている状況です。
膵臓がんは、診断技術や治療法の進歩に伴いその生存期間は若干伸びていますが、消化器がんのなかでは、最も治りにくいがんです。

今回は膵臓がんの症状、治療方法そして外科手術内容まで解説します。

膵臓がんとは?

1981年以降、日本における死亡原因の第1位はがんで、2011年のがんによる死亡者数は35万8千人と推定され、いまだに増加傾向にあります。その中で、
膵臓がんは、がんの発生部位別死亡数において、男性で第5位、女性では第4位となっており、男女ともに増加傾向が続いている状況です。

膵臓がんは、診断技術や治療法の進歩に伴いその生存期間は若干伸びていますが、消化器がんのなかでは、最も治りにくいがんです。

膵臓とはどんな臓器?

膵臓は、胃の背中側の奥深くにある左右に細長い臓器です。したがって、健康診断の超音波検査でも膵臓がんは発見しにくいと言えます。
膵臓の主な機能は2つあります。ひとつは消化酵素を産生し十二指腸内へ分泌して、食べたものを消化する役割です。
もうひとつは、インシュリン等のホルモンを産生・分泌して血糖をコントロールする働きです。このように膵臓は人間の生活にとって大変重要な役割を果たしています。

膵臓がんの症状は?

残念ながら、膵臓がんに特徴的な症状はありません。膵臓がんと診断された時点では自覚症状が無いことも少なくありません。
検診の超音波検査は、膵臓がん発見の契機になると言われています。主な初発症状は、お腹や背中の痛み、黄疸や体重減少があります。
黄疸の場合には皮膚の黄色くなることよりも尿が濃くなることで気付くことが多いようです。
また糖尿病が急に悪くなった時や急性膵炎は、膵がん診断のきっかけになることがあり、注意信号です。

膵臓がんの治療方法は?

主な治療法には、3種類あります。外科治療、放射線治療そして薬物療法です。
腫瘍が残らないように切除できる時には、外科治療を行います。一方、転移は認めないが、腫瘍が主要な血管や臓器に浸潤して、切除を行っても腫瘍が残る場合には、放射線治療を行います。

一方、腫瘍が転移している場合には、薬物療法を行います。このように患者さんの病態を正確に判断して、その時点で最適な治療法を選択することがとても大切になります。
したがって、がんの状態を正確に診断できる画像診断の専門医、そして各々の治療法に精通した専門医がいる医療機関での治療が推奨されます。

膵臓がんの手術の内容

がんが膵臓の右側(膵頭部と言います)にある場合には大がかりな手術になります。
膵臓の一部・十二指腸・胆管・胆嚢・胃の一部を取り除きます(図2)。
その後、食事が通るルート、胆汁が流れるルート、膵液が流れるルートを再建(注)します(図3)。

 

一方、がんが膵臓の左側(膵体尾部と言います)にある場合には、膵臓の一部と脾臓を取り除くのみの手術になります(図4)。

膵臓の手術は難易度の高い手術にになるため、手術前後の管理は医師のみでなく、看護師・薬剤師・栄養士・理学療法士等のチーム医療として関与することが大切です。
このようなスタッフが充実した病院で手術を受ける事が望ましいと思います。

また、手術症例数の多い病院・専門医のいる病院での手術が、手術後の合併症の頻度も少なく、生存成績も良好であるとのデータが示されています。
※(注)手術によって切り取った消化管や胆管などに対し、新たな通り道を作ること

監修:外科センター 部長 髙森 啓史(タカモリ ヒロシ)

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