医療福祉相談室の特徴・取り組み
外来支援チームと病棟支援チームの2チームを編成し、疾患によって生じる社会的問題の解決や急性期治療を終えた患者さんの転帰調整等のサポートを実施しています。かかりつけ医等の在宅サービスを担う施設との連携に注力し、患者さんが住み慣れた地域で安心・安全に生活できるシームレスな支援を心掛けています。
済生会の原点である生活困窮者支援においては、院内会議や地域団体と連携しながら、潜在化しているニーズを把握し、生活困窮者の元へ赴くアウトリーチ事業や生活支援物資の提供、商業施設と提携したイベントの開催等、積極的に展開しています。2020年度の相談延べ件数は14,349件であり、うち転退院相談延べ件数は9,904件、次いで経済的相談延べ件数が1,942件と、生活困窮者を切れ目なく、次の医療機関や地域施設へ繋ぐサポートを実践できています。
その他、地域の医療機関、地域包括支援センターと協働し、「身寄りなしガイドブック」の作成や情報連携のICT化など、医療機関のMSWとして地域貢献に寄与しています。職能を最大限に活かし、安定して高いパフォーマンスを発揮できる体制作りを目指しています。
研修・教育体制
ソーシャルワークスキル(相談援助技術)の標準化、及び地域医療連携の全体像を意識した活動を実践できる、キャリアに応じた教育・育成体制を構築しています。入職時は人材開発室で1ヶ月程度の研修を受け、5月より当室の配属となります。新人MSWに対して指導者とメンターを配置し、数ヶ月間の指導・教育を経て、独り立ちとなります。定期的に指導者・メンター会議を開催して、新人MSWの成長具合やメンタル的な部分を確認し、新人MSWが安心して業務に携われるようにサポートしています。
教育・育成の仕組みの1つとして、がん総合支援室(がん相談支援センター)、地域生活定着支援センター、済生会みすみ病院といった院内外部署とのローテーションも実施しています。
在籍する17名のMSWの平均年齢は30代と若く、これから成熟し、より組織貢献に寄与していく体制と認識しています。学会や研修会、地域活動など、室員の意向、キャリア形成を鑑み、年間計画を作成し、すべてのMSWが計画的に成長できる体制を構築しています。また、室員が主体的に研鑽したい内容を持ち寄り、定期的な勉強会を開催しています。
資格取得者数
精神保健福祉士 | 6人 | がん相談支援センター指導者 | 2人 | 両立支援コーディネーター | 6人 |
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ソーシャルワーカー実習指導者 | 7人 | がん相談支援センター相談員 | 6人 |
※2021年10月現在
書類提出先
〒861-4193 熊本市南区近見5丁目3-1
社会福祉法人恩賜財団済生会熊本病院 人事室