ePath Club 活動報告
2018年に始まったePath Projectは2021年3月をもって終了しましたが、臨床データが電子的に取れるePathの仕組みはこれからも重要であり、普及、発展させていきたいと考えています。そこでePathの事業を引き継ぐ形で、今までの参加病院であるNTT東関東病院、四国がんセンター、九州大学、済生会熊本病院を中心にePath Clubとして継続中です。
現在の主な活動はePathで得られた8パスのデータを様々な切り口で解析しているところです。一部はすでに日本クリニカルパス学会や日本医療情報学会で報告しておりますが、機械学習によって影響度を算出し、医療プロセスのなかでも重要なもの、重要でないものを選択し、臨床側と話し合いを進め、その結果をもとにパスの改訂を進めています。
COVID-19のパンデミックで一堂に会して議論する場が限られていますが、治療に大きく影響する因子としてBMI、喫煙指数、口腔衛生、フレイルなどが改めて注目されています。解析はパスデータ以外にもDPC、薬剤、検査、コストなどでも進めており、結果が出次第、学会に報告したいと思います。
さらに影響度の無いもの、つまり治療のアウトカムにあまり影響の無い医療行為も論理的に抽出できるので、こうした医療行為はパスから削除するなど、働きかた改革にもつながるパス改定を進めていきたいと考えています。