全国的にも珍しい「救急」と「総合診療」のチーム化
全国でも数少ない、救急と総合診療が一体化した診療体制で、Common diseaseから先進的医療まで種々な種類、疾患の様々なレベルの診療に携わります。 救急総合診療センターには、名称に「総合診療」とあるように、患者を全人的・総合的に診ることを旨としています。受け入れ時の急性期から入院中の管理まで含め、臓器別だけではなく全体を診る。その中から、救急医療、総合診療、集中治療に重点を置く医師を輩出し、一人の患者さんの全体に関わっていくことを通して、広く、深く、質の高い医療を提供していくことを目指しています。
診療体制
「救急科」と「総合診療科」で構成される「救急総合診療センター」が軸となり、各分野の専門医とともに集中治療が必要な患者や多臓器にまたがる重症患者に対して、集学的な治療を速やかに遂行します。また、「断らない救急」をスローガンとし、救命救急センター(三次救急)であるものの、増加する一次・二次救急にも対応しています。
項 目 | 内 容 |
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診療領域 |
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診療体制 |
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メンバー構成
当院の救急総合診療センターでは、様々な診療分野の専門医が所属しています。これにより、様々な視点から患者さんの診療にあたることが可能です。また、救急総合診療センターの運営には看護師や薬剤師、救急救命士、診療放射線技師、臨床検査技師、理学療法士などのメディカルスタッフが加わり、それぞれの主体性とチームとして一体感を持ちながら「断らない救急」を実現しています。
救急総合診療センター医師(17名)が保有する専門医資格
救急科専門医 | 集中治療専門医 | 外傷専門医 | |||
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総合内科専門医 | 外科専門医 | 呼吸器科専門医 | |||
消化器外科専門医 | 循環器内科専門医 | 麻酔科専門医 |
※2023年8月現在
救急総合診療センター医師のキャリア像
センターを支える専門職(抜粋)
医師・看護師に限らず、様々な専門職が当センターを支えています。
救急救命士
- 救急救命士数: 5名
- 救急外来業務: 1名常駐(平日日勤)
- 転院搬送業務: 約600件/年 ※24時間対応、即転院可。
- 蘇生コース(BLS・ACLS)指導: 20回/年
- 防火業務も実施(消防訓練・院内研修会)
薬剤師
- 薬剤師数: 52名(2023.4.1時点)
- 臨床救急医学会認定薬剤師: 3名(九州最多)
- 救急外来オンコール体制
- ・緊急手術時の抗血栓薬の確認
- ・緊急入院患者の常用薬の確認
- ・オーバードーズ症例での拮抗薬・処置薬の提案
- ・緊急挿管時の薬剤調製
- ・抗菌薬の選択や投与量に関する情報提供
- 災害時はDMAT・県薬事コーディネーターとしても活躍
臨床検査技師
- 臨床検査技師数: 95名(2023.4.1時点)
- 日本臨床衛生検査技師会認定救急検査技師: 2名
- ISO15189(臨床検査体制)を取得(2022.3.18)
- 救急外来オンコール体制(金曜のみ1名常駐)
- ・超音波検査(心臓・血管・腹部)
- ・心電図検査
- ・脳波検査
- ・採血分注
- ・血ガスメンテナンス、バイタル測定
- ・研修医への超音波検査レクチャー
保安官(警察OB)
- 保安官(警察OB)数: 5名(2023.4.1時点)
- 勤務形態:日勤2名、夜間・時間外1名(別途警備員が2名勤務)
- 院内暴力への対応、身元不明者の行政照会、警察対応
- 職員への防犯教育も実施
充実した人員配置と勤務体制
所属メンバーに加え、救急科専攻医や初期臨床研修医、各診療科のバックアップにより充実した人員配置体制が実現しています。長時間勤務や連続勤務が見直され、オンとオフの切替を明確にしています。
平 日 | 土日祝 | ||
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日勤帯 | 救急外来 | 2人 | 各診療科持ち回りによる当番制 |
病 棟 | 5人~8人 | 2人 | |
宿 直 | 1人 | 1人 | |
オンコール | 1人 | 1人 |
※土日祝の日勤帯は2名体制とし、平日に振替休日としています。
週間スケジュール
月曜日 | 火曜日 | 水曜日 | 木曜日 | 金曜日 | |
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8:00 | 症例 カンファレンス |
症例 カンファレンス |
症例 カンファレンス |
症例 カンファレンス |
症例 カンファレンス |
午前 | 救急外来・病棟 | 救急外来・病棟 | 救急外来・病棟 | 救急外来・病棟 | 救急外来・病棟 |
午後 | 救急外来・病棟 | 救急外来・病棟 | 救急外来・病棟 | 救急外来・病棟 | 救急外来・病棟 |
夕方 | 英文抄読会 | 勉強会 |