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済生会熊本タイムズ

地域に最先端の医療をいち早く提供する当院の取組みや様々な情報をご紹介します。

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立ったまま撮れるCTとは?立つと出る腰痛・しびれの原因を特定【西日本初導入マルチポジションCT】

寝た状態では見えづらかった症状の原因が見える西日本初導入 マルチポジションCT

「検査では異常がないと言われたのに、痛みや違和感が続いている」
そんな経験はありませんか?

  • 立っていると腰や足が痛くなる
  • 歩くと症状が悪化する
  • ひざが痛いのに原因がはっきりしない
  • 足の付け根のふくらみや違和感が気になる

私たちは普段、立ったり座ったりして生活しています。しかし、これまでのCT検査は主に寝た状態で行われるため、立ったときに起こる体の変化が分かりにくいことがありました。

当院が導入した「立位CT」は、立った状態や座った状態で撮影できる新しいCTです。重力がかかった普段の姿勢に近い状態で体の内部を確認できるため、これまで見つけにくかった症状の原因発見につながることが期待されています。

マルチポジション(立位)CT

「立つと出る症状」の原因を探る新しい検査

立位CTでは、従来の横になった状態に加えて、立ったり座ったりしたときの体の変化を詳しく確認できます。
例えば、

  • 脊柱管狭窄症(歩くと足がしびれたり痛くなったりする病気)
  • 椎間板ヘルニア
  • 変形性膝関節症
  • 鼠径ヘルニア(脱腸)
  • 骨盤底障害(子宮脱などの臓器下垂など)
  • 呼吸器の病気
  • サルコペニア(筋肉量の低下など)やフレイル(加齢による心身の衰え)

など、立った状態で初めて現れる変化を確認できる場合があります。

原因が分かりにくい症状の手がかりに

「痛みはあるのに、これまでの検査では異常が見つからない」
そのような場合でも、立位CTで検査することで、新たな発見につながる可能性があります。
また、筋肉量や内臓脂肪の状態を調べることもできるため、健康づくりやフレイル予防に役立つことも期待されています。
当院では、病気の診断だけでなく、健康チェックの一環としても活用できる新しい検査として取り組んでいます。

立つ・座るなど、さまざまな姿勢で撮影可能

このCTは、

  • 仰臥位:横になった状態(従来)
  • 立位:立った状態
  • 座位:座った状態
  • 半座位:半分座った状態

など、症状が出やすい姿勢に合わせて撮影できます。

また、立ったまま検査できるため、ベッドへの乗り降りが難しい方の負担軽減にもつながります。
さらに、短時間で検査ができるほか、放射線の被ばく量を抑えた撮影にも対応しています。

立位、座位、半座位

呼吸器領域でも活用が期待されています

胸部CTでは、肺を十分に膨らませた状態で撮影することが重要です。
当院の検証では、立位CTで撮影した場合、寝た状態で撮影するCTと比べて肺の広がりが平均12.4%大きくなりました。また、十分な吸気が得られなかった割合は11.8%から1.6%へ減少しました。
立った姿勢では自然に深く息を吸いやすいため、肺がしっかり膨らんだ状態で撮影できる可能性があります。今後、呼吸器疾患の評価への活用も期待されています。

臥位で撮影した肺CT
通常の横になった状態で撮影したCTの肺画像
立位で撮影した肺CT
立位(たったままで)で撮影したCTの肺画像(肺が十分に膨らんで撮れている)
立位と臥位で撮影比較
白が通常の横になった状態で撮影した肺のCT、ピンク色が立位(立って)撮影した肺のCT。ピンクの立位で撮影した肺は約1割広がった状態で撮影できました

本件に関するお問い合わせはこちら

済生会熊本病院 予防医療センターの健診では、2026年9月からマルチポジション(立位)CTによる検査を実施しています。

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