DR検査
検査情報
DR検査とは
X線透視を使用して、疾患の診断・治療を行います。
DR(Digital Radiography=デジタルラジオグラフィ)検査では、主に造影剤を使用したX線診断を行います。胃透視を始めとするバリウム造影剤を飲む検査の他、内視鏡を使用する検査や、造影剤を静脈注射や点滴で体内へ投与し目的臓器を写し出す検査などがあります。 検査(ERCPなど)で診断確定後、すぐに内視鏡的治療(ESTなど)を実施することもあります。
検査について
DR検査では、さまざまな部位の検査を行います。
嚥下造影(えんげぞうえい)
バリウム造影剤を用いて、物を食べたり飲み込んだりするときの口・喉の動きを調べます。バリウム造影剤を混ぜた食品(ゼリー・おかゆ・クッキーなど)を検査中に食べていただき、正しく飲み込むことができているかを評価します。
※食品に混ぜるバリウム造影剤は少量です。
胃透視・注腸
胃透視は、胃の壁に異常がないかを調べる検査です。バリウム造影剤に加えて胃を膨らませる「発泡剤」という炭酸の粉も飲んでいただき、体をさまざまな方向に動かしながら、胃全体を撮影します。注腸ではバリウム造影剤と腸を膨らませるための空気を肛門より注入し、腸の壁に異常がないかを調べます。どちらの検査も、検査にかかる時間は20~30分程度です。
どちらの検査も、胃や腸の蠕動(ぜんどう)運動を抑えるため薬を注射します。以下の3つに該当する方は注射できない場合がありますので、事前にスタッフへお伝えください。
- 心臓病の方
- 緑内障の方
- 前立腺肥大症の方
ERCP
内視鏡的逆行性胆管膵管造影のことで、膵臓や胆のう、胆管の病気を診断するために、内視鏡を用いて行う検査です。胆汁と膵液の出口に細い管を入れ、ヨード造影剤を注入し、撮影を行います。 検査時間は1時間程度です。検査時に口腔から内視鏡を挿入します。苦痛をともなわないよう麻酔を注射して検査します。
DIC(Drip Infusion Cholecysto-cholangiography=点滴静注胆嚢胆管造影検査)
DICでは肝臓で生成される胆汁が胆のう及び胆管から十二指腸に排泄される様子を調べます。造影剤を20分間かけて点滴静注し、①投与前、②投与20分後、③投与40分後、④投与60分後に撮影を行います。胆のう・総胆管に造影剤が満たされたことを確認後、腹部CT撮影を行います。
その他
PTGBD(経皮経肝胆のうドレナージ)・EST(内視鏡的括約筋切開術)・ろう孔造影・イレウスチューブ挿入などがあります。
ご注意いただきたいこと
撮影部位にある金属類・プラスチック類などは取り外してください。また検査前に、食事の制限や薬の服用などをお願いする場合があります。
- プラスチック類(ボタンなど)
- 貴金属(ネックレス、ピアスなど)
- メガネ、入れ歯
- 金属の入った下着(ブラジャーなど)
- ズボンのベルト、ファスナー
- カイロ、エレキバン、湿布
※検査前に上記のものがないかチェックし、該当する場合は取り外してください。
※検査当日は検査着に着替えていただきますので脱着しやすい服装でお越しください。
※ご不明な点につきましては、ご遠慮なくスタッフにお尋ねください。
造影検査を受けられる方へ
造影剤は、体の異常をわかりやすくするための薬です。バリウム造影剤を用いる検査を受けられた方は、検査後に下剤が処方されます。バリウム造影剤は腸管内で固まりやすいので、早めに内服し、便として排泄ください(嚥下造影の場合は除く)。
造影剤による副作用について
ほとんどの場合、造影剤は人体に無害です。しかし極めてまれに副作用が見られることがあります。以下に該当する方は、事前にスタッフまでお知らせください。
- 以前、造影剤を使った検査で具合が悪くなったことがある方
- ぜんそくを患っている、あるいは患ったことがある方
- 食べ物や薬アレルギー・花粉症・アトピー体質の方
- 心臓・腎臓に疾患(持病)がある方
- 糖尿病・高血圧・動脈硬化の治療を受けている方
- 妊娠中・または妊娠の可能性がある方
※当院では上記の事項を事前に把握するため、問診票の記入をお願いしています。検査を受けられる際にはご協力をお願いします。
造影剤とは何か、副作用はどのようなものがあるのか、検査前の注意事項など詳細は下記をクリックしてご覧ください。