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疾患情報

心臓は規則正しく収縮と拡張を繰り返し、全身に血液を送り出しています。
このような働きは、心臓で作り出される電気活動によって成り立っています。この電気活動の乱れ(脈が速すぎる、脈が遅すぎる、脈のリズムが乱れる)を「不整脈」と呼びます。

さまざまなタイプの不整脈があり、深刻なものかどうかの見極めが重要です。循環器内科では不整脈のタイプに応じ、チーム体制でさまざまな検査・治療・管理を行います。

病名

心室細動、心室頻拍、心房細動、心房粗動、上室性頻拍、房室ブロック、洞不全症候群、ブルガダ症候群、WPW症候群、QT延長症候群、期外収縮 ほか

症状など

動悸(急に脈が速くなる、脈が乱れる、脈が飛ぶ)・息切れ・ふらつきなどの症状を生じ、重症だと意識をなくすことがあります。
逆にまったく症状が出ないケースも見られ、心電図検査で偶然に発見されます。時に心不全や脳梗塞の原因となります。

主な検査

心臓超音波検査トレッドミル検査 ほか

治療方法

済生会熊本病院の不整脈治療についての動画を見る

経皮的心筋焼灼術(カテーテルアブレーション)

不整脈の中でも、脈が正常値を超えて速く動く状態を「頻脈性不整脈」と呼びます。経皮的心筋焼灼術は、過剰な伝導路(心筋を動かす電気の通り道)や不整脈の焦点を、カテーテルを用いて焼いてしまう方法です。以下のような疾患に有効となります。

  1. 心室性頻拍症など、心室性不整脈
  2. WPW症候群に伴う房室回帰性頻泊
  3. 房室結節リエントリー性頻泊などの発作性上室性頻拍症
  4. 心房粗動
  5. 一部の発作性心房細動

デバイス治療

デバイスとは、体内に植え込むタイプの治療機器のことです。不整脈や心不全の治療では、さまざまな植え込み型のデバイスを用います。

1.ペースメーカー植え込み術
不整脈の中で、通常よりも心拍数が少ない状態を「除脈性不整脈」と呼びます。この場合、治療にはペースメーカーというデバイスを使用します。

2.植え込み型除細動器
心室頻拍や心室細動を原因とする失神があり、さらに電生理学的検査で持続性心室頻拍(心拍が異常に速い状態が、30秒以上続くこと)が誘発される危険な「頻脈性不整脈」には、植え込み型除細動器と呼ばれるデバイスを植え込み治療します。

3.心室再同期療法
心機能が低下して心室の収縮が同期できない状態の心不全に対しては、デバイスを用いた心室再同期療法という治療を行います。心機能を改善する効果が期待できます。

※デバイスの植え込みを受けた方は、数ヶ月~1年毎の定期検査(外来)が必要となります。
※不整脈治療の専門チームが外来管理を行い、24時間体制で緊急時にも対応します。

薬物療法

患者さんの症状に応じて、抗不整脈薬剤を組み合わせ治療します。

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