肺がん

疾患情報
日本人の死因の1位はがんですが、その中でも男女ともにもっとも多いのが肺がんです。転移があるかどうかと、がん病巣の大きさで進行度が決まります。
進行度に応じて、手術、抗がん剤、放射線治療が選択されますので、呼吸器内科医、呼吸器外科医、放射線診断医と治療医が相談の上で、標準的で偏りのない治療を行なうことが重要です。
肺がんのもっとも大きな原因は喫煙です。たばこを吸う期間や量に比例して肺がんを発症する可能性が高くなりますので、喫煙者本人以外にも、配偶者や職場の同僚などに喫煙者がいれば肺がんの高危険群になります。禁煙をすれば、この危険度が低下します。
当院に於いては、呼吸器内科・外科の専門医が一体となって診断と治療を行っています。
当院の肺がんの検査方法は、主にX線、CT、MRIやPET/CT等の最新鋭の機器または生検でおこないます。
肺がんの患者さんのうち約40%くらいの方が手術可能な状態で見つかります。I期、II期肺がんの標準治療は手術です。
手術、化学・放射線治療、といった様々な治療方法より、肺がんの進行度に応じて決定します。手術においては、患者さんの身体に負担の少ない低侵襲な治療、ロボット支援下肺がん手術が可能です。
ロボット支援下肺がん手術
当院は、県内で初めて肺がんに対するロボット支援手術を行いました。
ロボット支援手術とは、医師がロボットを遠隔操作して行う内視鏡手術で、より精密な操作が可能、通常の鏡視下手術と同様に傷口が小さく、出血量が少ない、手術後の疼痛が軽減される、といったメリットがあります。
ロボット支援下肺がん手術の詳細は下記を是非ご覧ください。
症状など
肺がんの初期症状は無症状だが、胸部レントゲンや胸部CTで肺の異常影にて発見される場合が多い。咳、血液のまじった痰、胸の痛み、息が苦しい など
主な検査
- 胸部X線検査、胸部CT検査などで異常な影を調べる。
- 喀痰細胞診、気管支鏡下生検または経皮針生検といった局所麻酔検査などでがん細胞の有無を調べる。
- PET/CT検査、脳MRI検査、超音波気管支鏡下生検で転移があるかどうかを調べる。
以上の3つの検査で、進行度を調べた後に治療方針が決まりますが、診断がつかずに、全身麻酔下の胸腔鏡手術中に顕微鏡検査をして診断がつくこともあります。
PET/CTで肺がんの発見から手術に至った症例をこちらでご紹介しています。
治療方法
肺がん手術
肺がんの患者さんのうち約40%くらいの方が手術可能な状態で見つかります。I期、II期肺がんの標準治療は手術です。
I期肺がんには、胸腔鏡下手術を行います。全身麻酔下に、胸に3ヵ所の穴を開けます。2ヵ所は1.5cm、1ヵ所は4cmで、筋肉や骨は切りません。
胸腔鏡という内視鏡で見ながら、右肺の3分の1または左肺の2分の1を切除し、周りのリンパ節も一緒に取ります。
手術後の痛みが少なく、術後5日以内に自宅退院できます。通常は、運動や仕事も出来る呼吸機能が残ります。早期がんでは、肺の切除量を減らし、術後2日で退院できます。
II期以上のがんでは、進行度に応じて開胸して切除します。III期肺がんでは、手術以外の治療法が主体になりますが、抗がん剤や放射線治療と組み合わせた集学的治療も行えます。
拡大手術について
癌が周辺の内臓に浸潤していると、手術で切除するのが大変難しくなります。例えば、肺癌が心臓周辺の大血管に浸潤していれば、一旦心臓を止め、人工心肺につないで浸潤した血管とともに癌病巣を切除し、人工血管に置換しないと癌病巣の切除はできませんので、こうした手技に慣れた呼吸器外科医、心臓血管外科医、麻酔医が揃っている病院でしか切除術ができません。
当院では、他病院では切除が困難と判断される癌に対しても、こうした拡大手術により積極的に癌切除術を、肺がん、縦隔腫瘍、消化器がんに対して行っています。
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